「作品を作る花屋」と「商品を作る花屋」
2023.10.31 記載
本日のテーマは、「作品」と「商品」についてお話させていただきます。
日本、もしくは世界には、様々な花屋がございます。
最近では、SNSの発達により、世界各地の花屋の画像・映像が入手可能となりました。
そこで、切花をベースにお話しさせていただきますと、大きく2つの花屋に別れると思います。
それは、「作品を提供する花屋」と「商品を提供する花屋」だと思います。
まずは、「作品」を提供する花屋ですが、こちらの花屋はかなりコンセプトがはっきりしております。
メニューがある花屋だと思っていただけると分かりやすいかと思います。
「うちが提供するアレンジはこれです!」
という感じで、花屋が主体となってお作りしております。
メリットとしては、出来上がってくるアレンジが分かりやすい、他店との差別化がしっかりしている、という面でしょう。
デメリットとしては、お客様のご希望に沿わないアレンジが出来上がる可能性がございます。
「作品」を提供していますので、その作品と違うコンセプトの物を作らない、もしくは作れないにあたるところかと思われます。
こちらのお店は、コアファンはしっかりつくものの、万人受けは難しく思います。
あと、同じようなデザインなので、飽きられてしまう可能性も捨てきれません。
次に、「商品」を提供する花屋ですが、当店はこちらの花屋でございます。
お客様が主体となっており、お作りさせていただきますので、お客様がお花を渡すシチュエーションやお渡しされる性別や年齢、個人様か団体様かでも、かなり出来上がってきますアレンジが異なります。
メリットとしては、他人と被りにくい、お客様自身の個性が出しやすい、お客様の好きなお花やお色などで仕上がってくるという点、あとはその時の流行なども積極的に取り入れ、ご提案させていただくという応用力でございます。
デメリットとしましては、出来上がりが創造し難いという点、ブランディング力が低いところでございます。
当店としましては、SNSにて過去の商品の画像をアップさせていただいておりますので、そちらを参考にしていただけるとイメージがしやすいと思います。
ブランディング力に関しましては、当店はお客様からすると「黒子」の存在。
目立たずひっそり、そしてお客様の隣に寄り添える店作りを目指しております。
「作品」を提供する花屋と「商品」を提供する花屋は、どちらが良いとも言えませんが、
私一個人としましては、お客様に代わり、お客様の気持ちを代弁できるよう、お花で表現させていただき、出来る限り、お客様の気持ちや背景、シチュエーションなどをおうかがいし、お作りさせていただいております。
もちろん、日々の流行なども取り入れ、お客様に合った「唯一無二」の素敵なお花をご提供できるよう、精進いたしております。
お花にも流行がございまして、
例えばバラなどは、咲き方や花びらの形、花びらの枚数や色など、日々変化しております。
そんな変化にも敏感であり続け、お客様に寄り添える花屋を目指し続けております。
「作品」を提供する花屋は、ブランディング力の向上、そして自分という存在価値への飽くなき探求。
「商品」を提供する花屋は、流行の変化への柔軟性とそこに対する技術向上、日々の情報収集など。
どちらも素敵な花屋なので、いろんな花屋巡りをされてはいかがでしょうか?
かなりの違いが見受けられると思います。
最後になりましたが、花屋は花が大好きでございます。
あなたにとって、素敵な花屋が見つかることをお祈り致します。